「貧乏エリート」は円安が大チャンスだと思えない 財務省・学者・メディアの歪んだ「円高好き」

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円安になっても、コロナの影響で来日外国人観光客による「インバウンド需要」の増加が見込めないので、メリットが乏しい、という意見もある。しかし、どうして、円安になってもいつまでもインバウンド需要がないと考えるのだろうか。日本政府が少々愚かでのろまであっても、いつまでも鎖国を続けることはないはずだ。外国からの観光客は遠からず増えるにちがいない。

経済が活性化すると、消費者にも所得の向上を通じたメリットがあるはずだ。そして、格差が拡大するとするなら、その解決は再分配政策の問題だ。今こそアベノミクスに足りなかった大規模な再分配政策の実現に取りかかるべきだ。そして、分配の問題は「全体のパイ」が大きいほうが国民はより幸せになる可能性が大きい。

財務省出身なのに、黒田総裁は立派

日本経済は、貧乏エリートの歪んだ正義感(利上げによる円高誘導)に影響されないほうがいい。「悪い円安」論の大合唱の中で、日本経済にとっては総合的に円安のほうがいいと言い切る日銀の黒田総裁は立派だ(手段の良し悪しはあるとしても、大筋では金融緩和政策が適切だ)。

彼は財務省出身者であるにもかかわらず貧乏エリートに距離を置く。今は、賛成者が少ないのかもしれないが、筆者は黒田氏にエールを送りたい。「黒田さん、貧乏エリートに負けるな」。

そして、日本経済の将来のために、貧乏エリートにではなく、企業人の創意と行動に期待しよう。円安はチャンスだ!(本編はここで終了です。次ページは競馬好きの筆者が週末のレースを予想するコーナーです。あらかじめご了承ください)

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