子どもの「好奇心」伸ばす親とそうでない親の差 家事で忙しいのに話しかけられたらどうする?

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ADVICE
家事を中断しようにも、どうしても手が離せないときもあるでしょう。そんなときには、「5分だけ待ってくれる?」「急いで終わらせるね」と言うといいと思います。この声かけだと、子どもは待ってくれますよ。

子どもが危ないことをしそうになったとき

×:ダメでしょ! 危ないでしょ!
〇:○○だから、危ないよ

子どもが危ないことをしそうになったのを見たら、慌てて「ダメでしょ! 危ないでしょ!」と大声をあげて、怒ってしまう親は多いのではないでしょうか。

そんなときには、子どもを驚かせないように、親は冷静になって、すぐに危険なものを取り上げたり、危険なものから子どもを遠ざけたりしましょう。

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そのあと、例えば、「とがったものは刺さるとケガをするし、誰かに当たったらケガをさせてしまうから危ないよ」とか「ホットプレートは熱くなっていて、手を出すとやけどをして危ないよ」などと、危険な理由を丁寧に説明しましょう。

子どもは親が言葉を尽くして説明すると、その行為の危険性を理解します。「ダメでしょ! 危ないでしょ!」と怒るだけでは、子どもは怒鳴る親の声に驚くだけで、ダメな理由がわかりませんのでまた同じことをしてしまいます。なぜ危ない行為なのか理由がわかると、気をつけるようになります。子どもを論理的に納得させることがまず必要です。

家庭内では、危険なものはできる限り排除しましょう。例えば、幼い子どもは食器を落として割ってしまうことも多いので、食器はガラスや陶器ではなくプラスチック製を使う、子どものフードのひもは首に巻き付くこともあるのですべて取り外す、ハサミは先が丸いものを使うなど、たくさん気をつけるべきことはあります。

NGの声かけをしなくていいように、子どもの周りから危険なものを取り除くことが先決です。

ADVICE
教育方針はご家庭によって違いますので、「失敗から学ばせたい」と考える方もいるでしょう。危なくないことなら、それもありかもしれませんが、危ないものは排除して、危険な経験はさせないほうがいいと思います。
佐藤 亮子 「東大理Ⅲに合格した3男1女」の母

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さとう りょうこ / Ryoko Sato

大分県出身。津田塾大学卒業。大分県内の私立高校で英語教師として勤務。結婚後、夫の勤務先の奈良県に移り、専業主婦に。長男、次男、三男、長女の4人の子どもを育てる。長男、次男、三男は灘中学・高等学校を経て、東京大学理科III類に進学。長女は洛南中学・高等学校を経て、東京大学理科III類に進学。現在、長男、次男、三男は医師として活躍。長女は東大医学部の学生。その育児法、教育法に注目が集まり、全国で講演を行う。『頭のいい子に育てる 3歳までに絶対やるべき幼児教育』(東洋経済新報社)ほか著書多数。

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