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ネット広告の「歴史書」を紡いだ彼女が語る困難 十数年前の勉強会資料を「発掘」した意外な場所

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ただ、そう語る森永氏も、2005年以降のデータは保存していたという。

「ハードディスクがクラッシュしてデータがすべて飛んでしまう事件が2005年にあったことがきっかけで、それ以降は、外付けのハードディスクにデータを移すようにしていたんです。とくに整理もしていなかったのですが、逆によかったですよね。整理したらそのときの感覚でフォルダ丸ごとゴミ箱とかに入れたくなるので」

今日のデジタルマーケティングを形づくったスマホ

簡単に複数の媒体へ出稿できる「アドネットワーク」が1990年代後半に整備され、2000年にはGoogleが世界で初めて「検索連動型広告」を実装するなど、ネットユーザーの増加とともに進化してきたインターネット広告。

『欲望で捉えるデジタルマーケティング史』(太田出版)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

今や単にインターネット上の広告枠に出稿する「インターネット広告」だけでなく、デジタルを駆使して取得したデータを活用していく「デジタルマーケティング」は、あらゆるビジネスに浸透している。

そんな今日的な「デジタルマーケティング」に至る流れを振り返るうえで、決定的な影響を及ぼしたのがスマホの普及だと森永氏は指摘する。

「iMacとYahoo!BBという、安いパソコンとネット回線が登場し、インターネット環境を持つ家庭が2002~2003年頃から加速度的に増えたのが、本当の意味でネットが日本に根付いたタイミングだったと思います。

あと、日本の場合はiモードなどガラケーからのネットユーザーが多かったことも、その後mixiなどのSNSやスマホが大きく跳ねた土壌になっているしょうね」

ネットに接続する時間が増え、「まずはネットで調べる」という生活者の購買行動も変化。デジタルマーケティングは、店舗を起点として販売促進や売り上げ拡大を図るインストアマーケティング以上の存在感を獲得した。

デジタルのコミュニケーションマーケティングに立脚したマーケターは、現在のビジネスの潮流においては一種の花形職種と言っても過言ではないだろうが、その背景には、多くの無名の人々の仕事という、歴史の積み重ねがあるのだ。

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