おやつのサブスク通販「スナックミー」の正体 「リアル店舗」の展開へとなぜ踏み切ったのか
服部氏によると、スナックミーというアイデアのもとになったのが「マルシェ」だったという。
「週末などにイベントとして開催されているマルシェによく行くんです。毎回出ている店が違っていて、そのたびにワクワクがあります。そしてマルシェに出品されているような、素材のおいしさを生かして生産者の方がつくったお菓子なら、自分の子どもにも安心して食べさせてあげられる。『マルシェを詰め合わせて商品にできないかな』と考えたことが、スナックミーの発想につながりました」(服部氏)
2人の仲間とともに2015年に会社を設立。マルシェや道の駅で商品を発掘し、パッケージの製造元に電話をかけて仕入れ交渉をするという、地道な方法で事業をスタートした。
「おいしさ」「商品数の多さ」が基盤
服部氏によると、マルシェや道の駅には、生産者や地域の企業など、素材やものづくりにこだわっている事業者が出品していることが多いという。こうして、自らの舌で探し当てたメーカーとつながり、ネットワークをつくりあげてきた。現在はメーカー170社と契約するほか、50〜60のOEM工場と手を結び自社でも製造しており、商品数は1800ほどになっている。さらにお客の好みをリサーチしながら、新商品も毎月開発しているそうだ。おいしさ、商品数の多さという、スナックミーの魅力を支える基盤だ。
代表的なのが、甘味と香りの強いカンボジアのパイナップルをドライフルーツにした「プレミアムドライパイン」や、提携農場卵からつくる「新鮮たまごのパウンドケーキ」。また北海道十勝産の枝豆をフライにした「枝豆ポリポリ」など、辛党を満足させるおやつもある。
商品において大切にしているのが、自然素材のおいしさを生かすべく、人工香料や合成着色料不使用、保存料もなるべく使わないというルールだ。
必然的になるべく在庫を置かず、仕入れてすぐに売り切る方式をとることになる。客数と販売量があらかじめわかっている、サブスクリプションのスタイルが最適だったのだ。おやつを詰め合わせるピッキングから配送まで自社で行っているのも、よりスピーディーにお客のもとにおやつを届けるためだ。
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