おやつのサブスク通販「スナックミー」の正体 「リアル店舗」の展開へとなぜ踏み切ったのか

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店舗の立地として選んだのが清澄白河。江戸時代から続く下町情緒も残しつつ、ギャラリーやロースタリーなどが集積する地域だ。クラフトビールやベーカリーなどこだわりの店も増えている。

大袋入りのおやつも、オフライン店舗ならではのおすすめ商品(筆者撮影)

直営店はその街並みにふさわしく、レトロ調の建物を生かした落ち着ける雰囲気の空間となっている。目玉商品が「ディスカバリーポーチ」(479円)。「自分に合うおやつを発見してもらう店」という、店舗のコンセプトを体現した商品だ。焼き菓子の詰め合わせのベイクドポーチ、ドライフルーツ&ナッツポーチ、さまざまなジャンルで人気のおやつを詰め合わせた「バラエティポーチ」の3種類がある。店内で食べてもよいので、気に入ったおやつを選ぶ参考にすることもできる。

またサブスクでは送料の関係で提供できない、大袋入りの商品をそろえているのも、オフライン店舗ならではのポイントだ。

今後は焼き菓子やドーナツなど、簡単な店内調理を加えたスイーツの販売も検討しているそうだ。

リアルな体験の価値がさらに向上する

なお、オフライン展開としてはこれまでに銀座ロフトやCHOOSEBASE SHIBUYA、b8taTokyoなどに出品したほか、4月20日から「ファミマ!!」一部店舗でも販売開始。

スナックミー代表取締役の服部慎太郎氏。職歴はボストン・コンサルティング・グループ、ディー・エヌ・エーなど。食べることがもともと好きだったほか、自身の娘においしく安心できるおやつを食べさせたいという思いから、スナックミーを立ち上げた(筆者撮影)

黒ファミマとも呼ばれる同店は、ファミリーマートのストアブランド。オフィスビルや都心に立地し、施設内ワーカーなど、来店頻度の高い客層に対し、商品の品揃えやサービスを柔軟に展開するブランドだ。

3〜5年を目処に、これらの販売や直営店も合わせたオフライン展開全体での売上比率を2〜3割に高めていくという。

コロナで進んだオンライン化。しかしコロナ後はオンラインとオフライン双方のメリットをかけ合わせたハイブリッド社会になると言われている。リモートでできることとリアルでしかできないことの仕分けが進んだ結果、オフライン、つまりリアルな体験の価値がさらに向上すると考えられる。

食の面でももちろん同じことが言えるだろう。スナックミーの服部氏のように、むしろ業界の外から参入した人材が、時代の変化にいち早く反応しているようだ。

圓岡 志麻 フリーライター

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まるおか しま / Shima Maruoka

1996年東京都立大学人文学部史学科を卒業。トラック・物流業界誌出版社での記者5年を経てフリーに。得意分野は健康・美容、人物、企業取材など。最近では食関連の仕事が増える一方、世の多くの女性と共通の課題に立ち向かっては挫折する日々。contact:linkedin Shima Maruoka

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