そこがキチンとしていないと、転職したけれど前職と同じような問題に直面してしまった、ということが起きてしまうのです。単に働く場所を変えただけですから、当然といえば当然です。
仕事において実績を出したり、よい仕事をするための要素を単純化すると、「環境」と「自分」です。環境とは職場だったり、人間関係だったり、仕事の内容そのものだったりします。そして自分とは、ご自身の持っている経験やスキルであり、職業人としてのご自身そのものです。
ご自身の持っている経験やスキルを最大限発揮するためには、発揮できうる環境があって、その環境とご自身が相乗効果を出しうる状態にあることが大切なのです。
改善点を突き詰めたうえで対策を練る
これを別の角度から見ると、仕事がうまくいかないとか、実力を発揮できないと感じている場合は、環境と自分の双方の要素において何がいけないのか、改善点はどこにあるかなどを突き詰めたうえで対策を練るべし、ということです。
物事がうまくいかない場合、自分は変わらず環境だけ変えれば何とかなると考えがちですが、自分に改善点がまったくないケースはほぼありませんから、やはり環境と自分の双方を変える必要があるのです。ですから先ほど申し上げたとおり、自分は変わらず、環境だけ変える、つまり転職だけする、というケースはうまくいかないことが多いのです。
自分が実力を発揮できないのは、なぜか。環境面では何が改善点なのか、自分はどこを変えるべきなのか。そういったことをキチンと考え、そのうえで「では、次はどうしよう」と考えるべきなのです。
そうすると、職場に自分が求める要素のうち優先順位の高い事項(つまり自分にあった環境の明確化)や、自分自身が職業人としてより成長するためには何をするべきか、その優先順位(つまり具体的なアクションプラン)が定まります。
そのうえで初めて、環境面と自分自身の双方において「では、次は何を目的として転職するか」が固まるのです。「何を目的として」、「どこに移るか、またはどんな仕事をするか」を考え、それが明確になった時点で初めて転職というアクションにつなげるべきなのです。
AAさんの場合、自分はこういったことを優先したいという考えはある程度お持ちのようですから、あとはやるべきはご自身の分析です。
22年間の職業人生を通じて自分は何をしてきて、何ができるのか、今後どうしたいのか、職業人としてご自身が成長するうえで何が足りて何が足りないのかなどを考え、そのうえで比較検討すべきです。比較検討というのは、実現するためには、現状の仕事と転職先の仕事とどっちがふさわしいか比べるということです。
それが王道です。
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