国会議員の「お金と特権」実態を知っていますか JR無料パス不正利用で逮捕された元議員の不届き
○期末手当635万円
○文書通信費1200万円(月額100万円)
○立法事務費780万円(月額65万円)
○JR特殊乗車券、国内定期航空券。北海道選出の議員であれば羽田⇔新千歳(ファーストクラスなら往復10万円×月4回×12カ月=480万円)となる
○秘書給与2100万円(政策秘書900万円、第一秘書700万円、第二秘書500万円と仮定)
○政党からの支給 0~1000万円程度。
合計:6000万~7000万円程度と推測
ちなみに、国内定期航空券があれば、ファーストクラスを利用することができます。国民の税金でファーストクラスは乗れないという議員はエコノミーを利用するかもしれませんが、かなりの少数派になるでしょう。
政党からは役職に応じて黒塗りのVIP車もあてがわれます。秘書3人を雇用し、かかる費用も国から支給されます。秘書給与に関する費用は年間2000万~3000万円ともいわれています。
議員会館の賃料は無料、議員宿舎には格安で居住することができます。2014年に賃料引き上げを行いましたが、周辺相場の2割程度で借りることができます。24時間体制の警備がほどこされセキュリティは万全です。部屋から緊急通報のボタンを押せば秒速でスタッフが駆けつけます。
毎回先延ばしになる議員特権議論
2021年10月31日の衆議院選挙後に「満額」が振り込まれたことにより「文書通信交通滞在費」を巡る問題は、連日メディアで報道されました。今国会で、日割り支給の改正案が可決されていますが、「文書通信交通滞在費」をめぐる問題の本質は日割りや名称を変更することではありません。「報告・領収書提出義務」がないことです。
今回も「使途の明確化や情報公開」など重要な要点はどうやらあまり触れられずに先送りされているように見えます。与野党ともに「日割り」にするだけで決着をつけようとする姿勢が強く見受けられます。これは、非常に残念なことです。
今回の事件によって、「議員特権を廃止すべき」という厳しい声すら上がっています。国民の血税で活動している以上、国会議員にかかる諸費については透明性を持たせる必要があります。
議員は国の代表ですから、相応の報酬があることはもちろん理解できます。しかし、税金によって支払われる以上、議員の仕事に見合うかどうかを国民1人ひとりが注視しなければなりません。やはり、旨味がありすぎてやめられない味なのでしょうか。
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