日本人がよく知らないロシア人の意外な「食生活」 前回のウクライナ危機で食品の質が劇的に向上

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軍人なんかは体育会系であまり太らない気がしますが、ロシアの将軍にもすごいお腹をしている人が少なくありません。これもロシアの食の事情が関係しています。

ロシア料理は味が薄めである一方、スメタナ(サワークリーム)をたっぷり入れたり、ブリヌィ(ロシア風クレープ)に油を塗ってあったりと、全体的にカロリーが高めです。ロシアの冬の寒さは尋常ではありませんから、こういう料理で体に脂を蓄えるのが生き抜く知恵だったのだと思います。

また、ソ連時代までは冬になると生鮮食品が不足しがちでした。そこで秋のうちにダーチャや森で採ってきた野菜やキノコを酢漬けや油漬けにしておくというのが冬を凌ぐ一般的な方法であったわけです。

西シベリアのハンティ・マンシ自治区出身の友人からは、秋になると薄くスライスした林檎を屋根に並べて乾燥させた林檎チップを作り、冬の間のビタミン補給源にしていたという話も聞きました。

このように脂肪が多く、生鮮食品は乏しいというのがロシアの伝統的な食生活だったので、ロシア人は年齢を重ねるとどうしても太ってしまうわけです。

食生活は劇的に変化している

ただし、最近では事情がずいぶん変わりました。暖房がしっかりしている現在、高カロリーの食事を続ける理由はないですし、かえって健康によくないのは明らかです。プーチン大統領の健康寿命延長政策からしても、肥満はマイナス要素です。

特に女性は、食生活に気を使う人が非常に増えてきました。ロシアの食糧事情が豊かになっているのはこれまで述べてきたとおりですから、少なくとも都市部ではヘルシーな食生活を送ることは十分可能で、「ランチはサラダだけ」なんていう女性も珍しくはありません。

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