日本人が悩む「現在完了形」完璧理解の大胆なコツ 「日本語にない」時制であり日本語訳で考えない
現在完了形はfor/since/alreadyなど相性がよい語句がある一方、一緒に使えない語句もあります。これはよく「現在完了形は過去の一点を示す語句とは一緒に使えない」と説明されるのですが、そもそも現在完了形は現在中心なので過去の語句と相性が悪いのは当然なのです。
①過去の一点を示す語句
yesterday「昨日」/last night「昨夜」/~ ago「~前」/then「そのとき」/when I was a child「私が子どもだったとき」など
×)I haven’t slept last night.
◎)I didn’t sleep last night.「昨夜は寝なかった」
※since last nightなどなら「過去の一点」ではなく「過去~現在のこと」なので現在完了形でOK。
昔は「just now は現在完了形では使えない(必ず過去形で使う)」と教えられました(僕もそう習った)。でも今はjust now に2つの意味があるとされ、「ついさっき」→ 過去形で使う、「たった今」→ 現在完了形で使ってOKと考えるネイティブが増えて、もはやhave just now p.p.「たった今~したところだ」はアリとなっています。
②過去の一点を尋ねる語句
what time「何時」/when「いつ」
※接続詞when「~するとき」は一緒に使ってOK。
×)When have you visited Sendai?
◎)When did you visit Sendai?「いつ仙台を訪れたのですか?」
現在完了は線的、過去形は点的
過去形を「~した」、現在完了形を「~してしまった」のように訳語で区別するのは無意味だと説明しましたが、大事なのは「どの範囲を表すか?」という視点です。現在完了形は線的(過去+現在)、過去形は点的(過去だけ)のイメージです。
※「点」は「一瞬」ということではなく、「過去の範囲を超えない」という意味です。過去の範囲なら「長い期間」を指すことも当然あります。
どちらも「終わった」ことを表しますが、過去形はあくまで「過去に終わったこと」を伝え、現在完了形は「現在にその影響が残ること」を示唆します。例えば「(終わったから)次は何する?/遊びにいこうよ」など、「今からどうする?」につながるニュアンスを現在完了形は持ちます。
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