3つめの残念な真実、これは市販のサラダだけの問題ではありませんが、生野菜は思ったほど「量」も「栄養」もとれないということです。
コンビニで売られている、レタスがいっぱい入った大きなサラダなど、「たくさん野菜がとれる!」と思うかもしれませんが、栄養価で考えると、そうでもないのです。
そもそもレタスは100グラム(一玉の4分の1程度)とっても、「食物繊維」は1グラムちょっと、「ビタミンC」は5ミリグラム程度です。ビタミンCは水に溶けやすいので、それも洗浄の過程で失われてしまっているかもしれません。
それより、「かぼちゃの煮物」や「ほうれん草の煮びたし」などの緑黄色野菜のほうが、はるかに栄養価が高いのです。
野菜は「1日350グラム」を摂取しようと言われます。350グラムをサラダ(生野菜)でとるのはかなり大変です。しかし、煮て「かさ」を小さくすれば、350グラム分などラクラクとることができます。
緑黄色野菜は、もともとの「カロテン(ビタミンA)」や、その他のビタミン類の含有量が多いので、ゆでたり煮たりすることでビタミンが多少流出しても、レタスなどに比べて、問題は少ないともいえます。
「野菜自体も風味がなくなってきている」という事実
そうでなくても、野菜自体の栄養価は一昔前に比べて、減少しているといわれています。1960年代に比べると、「ほうれん草のビタミンC」は4分の1、「キャベツのビタミンC」も半分程度になっているという指摘もあり、大きく様変わりしています。
「測定方法が昔と今は違う」とか「いまはビニールハウス栽培で栄養価の高い旬の時期以外にもとれるようになったからだ」とか、いろいろ意見があり、もちろん栽培方法によっても異なるので、現代の野菜そのものの栄養価については、ここでは断定しません。
しかし、野菜の品質改良が進んで、どんどん「柔らかく」「クセがなく」、そして野菜によっては「甘く」という方向に向かっているのは、紛れもない事実です。
それが「世間のニーズ」なのですが、その代わりに失われてきたのが「風味」です。
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