面倒と大規模修繕丸投げする組合が知らない真実 管理会社に施工依頼するメリットとデメリット
2. 競争原理が働かず発注はほぼ出来レースになることも
特定の会社を指定して契約する特命随意契約の形で管理会社に一任すると、競争原理が働かない。相見積もりなど他社と比較する機会がないため、工事価格が割高になるリスクがある。
3. 管理会社の下請けが施工を担うため工事のチェックが難しい
元請けである管理会社から下請けの施工業者へ工事が丸投げされる場合が多い。施工品質のチェックが甘くなるなど、工事内容にも不安が残る結果も考えられる。
依頼するメリットも多数ある
ここまで、管理組合から実際に相談を受けることの多い3つのデメリットを紹介してきた。一方で信頼のおける管理会社であれば、大規模修繕工事を任せるメリットも享受できる。
1. 管理会社に工事を一任でき、管理組合の負担が軽減可能
大規模修繕工事にはさまざまな事前準備が必要になる。加えて相見積もりから業者の選定まで行わなければならず、理事会や修繕委員会が担う責任や役割も大きなものとなる。信頼できる管理会社に任せることで、負担を軽減できることは大きなメリットであろう。日常的にマンションのメンテナンスに関わっている管理会社だからこそ、工事内容の検討も円滑に進むはずだ。
2. 大規模修繕工事後のトラブルへの迅速な対応が期待できる
大規模修繕工事完了後に、予期せぬトラブルや不具合が見舞われることも考えられる。普段からマンション管理に携わっている管理会社が大規模修繕工事の窓口であれば、スピーディに対応してくれるメリットがある。
3. 管理会社の担当者が顔見知りでサポートへの安心感がある
日常業務を担う管理会社の担当者と、適宜コミュニケーションが取れている場合は信頼関係が生まれているだろう。工事にあたって新たに依頼した施工会社よりも、安心して任せられる利点は大きい。
「日頃から良好な関係が築けている」という前提ありきではある。ただ、大規模修繕工事を管理会社に任せる選択肢について一考の余地はあると言えるだろう。
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