「子どものコロナワクチン接種」でわかってきた事 子どもより大人の3回目接種を優先させるべき
最近、オミクロンの流行に伴い、家庭内感染が増えています。これを食い止めるために、アメリカ、イギリスなどでは5~11歳児にもワクチン接種を始めていて、日本でも2022年3月から同年齢者(希望者)への接種が始まりました。
しかし、アメリカやイギリスは日本とは状況が大きく異なります。
子どもへの感染が著しく増えている英米
両国では、大人のみならず子どもたちの感染も著しく増えていて、5~11歳児までもがワクチン接種を受けないと、社会の中の感染の悪循環が止まらないという状態ですが、日本はそこまでではありません。
私は、ワクチンの供給量も考えると、当面は、まずは12歳以上の人たちが最低2回の接種を受けることのほうが、優先度が高いと考えます。
もう1つ考えなければいけないのが、ワクチン接種で副反応が出る可能性です。若い男性にはワクチン接種後にきわめてまれですが、心筋炎が見られることがわかっています。ほとんどの症例では入院して抗炎症剤の投与を受け、98%がその後無事に退院しています(Oster, M. E. et al, JAMA, 327(4):331, 2022)が、少し心配な話です。
問題はこのようなことが、現在接種が推奨されている5~11歳児でどのぐらい起こるのかです。
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