中国で新型コロナウイルスの流行が再拡大するなか、感染を封じ込めるためのロックダウン(都市封鎖)に踏み切る都市が続出している。4月17日には安徽省東部の蕪湖市がロックダウンに入り、その列に加わった。
蕪湖市政府の公式発表によれば、4月16日、市内の皖南医科大学第2付属病院の発熱外来を訪れた1人の市民が、PCR検査によって陽性と確認された。市政府は直ちに防疫措置を強化し、4月17日午前4時から市内の主要地区に「静態管理」と呼ばれる外出禁止措置を発動。全住民に対して速やかにPCR検査を行うことを決定した。
新型コロナの感染者が1人見つかっただけでロックダウンしたのは、決して異例ではない。4月7日には河北省の沙河市でも、無症状感染者が1人確認されたのを受けてロックダウンが実施された。市政府は全市民を対象に合計7回のPCR検査を実施したが、新規感染者は見つからなかった。
発動と解除に一律の基準見えず
「静態管理」が発動されると、対象地区の住民はPCR検査や通院などの特殊事情を除いて外出が禁じられる。都市内の道路では一般車両の通行は許可されず、公共交通機関も運休。学校は休校になり、企業のオフィスや工場、ショッピングセンターなども原則として閉鎖される。
3月以降、これまでに上海市、吉林省長春市、河北省邯鄲市、福建省泉州市、江蘇省昆山市など多数の大都市がロックダウンに入り、影響を受けた市民は合計6000万人を超える。すでに解除された都市もあるが、財新記者が4月17日時点で確認できただけでも、中国全土の22の都市または地区に「静態管理」が敷かれている。
しかし各地の状況を比較すると、どのような状況でロックダウンを発動し、どんな条件で解除するのか、一律の基準が見えてこない。例えばベトナム国境に接する広西チワン族自治区の東興市のように、2月25日に始まったロックダウンが50日以上過ぎた今も続いているケースもある。
(財新記者:許雯、董慧、汪瀚)
※原文の配信は4月18日
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