新卒採用で「就活生の志望度が上がる」企業の特徴 内定辞退減らす「丁寧な回答」と「こまめな連絡」

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人との関係で名前はとても重要だ。学生のときは「〇〇さん」「〇〇くん」、あるいは呼び捨てる関係になって親しくなっていく。社会人になると初対面の人と会うことが増えるが、その場合も名前を覚えることから関係が始まる。

人事が学生と会うときも名前で呼び、大学や専攻を話題にすると学生の好感度は一気に上がる。

「対面での面接に行くたびに、名前や大学のことを覚えてくれていて、毎回話しかけてくれる人事の方がいたこと」(文系・旧帝大クラス)

「人事の方や社員の人柄が本当に大切だと思った。名前を覚えてくれただけでなく、最終面接前に面談の機会をくれて、アドバイスだけでなく、一緒に強みを考えてくれたこともあった」(理系・その他私立大)

「人事の人が丁寧に面接フォローしてくれて、名前を覚えてくれていた。役員の人も気さくで、全ての人が優しかった」(文系・上位私立大)

ESを読み込み個性を理解

一生懸命に就活する学生が多くの時間を割くのがエントリーシート(ES)だ。面接ではESの記述をに面接担当者が質問するが、レベルはさまざまだ。ESを読んでいない人がいれば、逆に丁寧に読み込んでいる人もいる。

「よさこいのエピソードをエントリーシートに書いており、他の企業がよさこいとは?と面接で聞いてくる中、1社だけ『よさこい見たことないからYouTubeで見てみたんだけど』という社員がおり、志望度が非常に上がった」(文系・旧帝大クラス)

「よさこい」は高知県の民謡であるよさこい節、よさこい祭りの略だ。この場合は「YouTubeで見てみた」とあるからよさこい祭りだろう。人間は自分の出身地に誇りを持っており、祭りはその土地の文化だ。ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)についての質問も結構だけれど、学生の育った環境に関する質問のほうが志望度アップにつながると思う。

企業が丁寧にESを読み込み、学生の個性を理解すれば、学生はうれしく感じる。学生に限らず、人は相手に理解され受け入れられたと感じるときに喜びを見いだす生物なのだろう。

「面接の中で、『こういう面白いESを書いてくれたのは、あなただけ』と言われたとき、ESにきちんと目を通してくれている丁寧さと、自分の個性を認めてくれたうれしさがあり、志望度が上がった」(文系・旧帝大クラス)

「ESや成績表、あらゆる経歴を細かく見て判断してくれたことで、改めてとても評価されていることが伝わって、うれしく、志望度は上がった」(文系・早慶大クラス)

「エントリーシートの内容や、前回面接の内容を踏まえた形で面接を進めてくれた」(文系・上位国公立大)

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