4月前半なのに東北で30℃超「夏の暑さ」になった訳 東北で全国初の真夏日、東京で今年初の夏日

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さらに、暖かい空気は日本海側から奥羽山脈を越えて、東北の太平洋側に。

風上で雨を降らせることがないドライフェーンで、風下の東北太平洋側に熱い風が吹き下ろしました。このため、岩手県の中でも特に沿岸部で気温が高くなりました。

フェーン現象は乾いた風が吹くので、湿度が高い蒸し暑さではなく、湿度が低いカラッとした暑さになります。4月11日に最高気温31.0℃だった宮古の最小湿度は11%でした。

そのため、真夏と比べると凌ぎやすい暑さだったかもしれません。

春の熱中症や食中毒に注意

ただ、まだ暑さに体が慣れていない時期なので、気温25℃くらいで湿度が低いとしても、侮れません。熱中症に注意が必要です。

暑さに慣れていない時期に熱中症になりやすい理由は、まだ夏ほど汗をかける体になっていないことです。私たちは汗をかくことで体の熱を逃して体温調節をしていますが、汗をかけないと体に熱がこもって熱中症に繋がります。

このため、冷え性の人、高齢者など、もともと汗をかきづらい人は熱中症になりやすいといわれます。

熱中症や食中毒には注意です(写真:ニングル/PIXTA)

熱中症対策として、環境省が推奨する「暑熱順化(しょねつじゅんか)」をすることによって、体を暑さに適応させることが挙げられます。毎日30分程度のウォーキングなどの運動をしたり、週に2、3日はお風呂で汗をかく練習をしたりすると、次第に汗をかきやすくなり、血流量が増えて、熱中症になりづらくなります。

一方で、汗っかきな人や、コーヒーやお茶などの利尿作用が高い飲み物をよく飲む人など、体から出る水分が多い人も熱中症になりやすいそうです。私はコーヒーが好きでよく飲んでいますが、暑くなってきたここ数日は特に意識して水を飲むようにしています。

喉が渇いていなくてもこまめな水分補給や適度な塩分を摂取するようにしたり、無理せず扇風機やエアコンを使ったりしましょう。帽子や日傘で直射日光を避けることも熱中症対策に有効で、紫外線対策にもなるので一石二鳥です。

また、車の中での熱中症にも気をつけてください。短い時間でも危険な暑さになるので、子供やペットを車内に置き去りにしないようにしましょう。

そして、気温が高いと食品が傷みやすくなるため、食中毒にも注意が必要です。お弁当には、生野菜や水分が多いものはできるだけ避けたり、前日に作ったおかずは再度加熱してから入れるようにしたりするといいでしょう。

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