エクソンモービルは、何がすごいのか

「石油の帝国」、国際政治経済を動かす黒幕

石油会社最王手のエクソンモービルのガソリンを輸送車(写真:AP/アフロ)

世界上位30カ国にひけをとらない財務力をもち、世界200カ国以上でエネルギービジネスを展開する石油最大手エクソンモービル(年間の売上高はタイやシンガポールのGDP以上!)。その強靭な財務力と圧倒的な技術力を駆使し、米国の一企業にもかかわらず、独自の外交・政治活動を展開するほどの巨大企業だ。

本書(『石油の帝国―エクソンモービルとアメリカのスーパーパワー』)は、この米国最大最強企業が世界中で繰り広げる資源獲得競争の舞台裏を余すところなく描き、エクソンモービルという巨大企業の存在をあぶりだす希代のノンフィクションである。

現代版企業帝国のはじまり

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1999年12月1日、石油会社最王手のエクソンが、同じく大手のモービルを吸収合併し、エクソンモービルという世界最大の石油ガス生産会社が誕生した。モービルとの合併は、エクソンを、売り上げ・純利益の面で世界最大規模の会社に押し上げただけでなく、もともと北米とヨーロッパに偏っていた同社の活動範囲を、はるか遠くアフリカ・アジア・中東・南米などへと広げ、国際政治経済に大きな影響力を与える企業へと成長させた。まさしく、現代版企業帝国の躍進がはじまった瞬間だった。

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