大学院の授業は夜10時に終わるのだが、その後、ほとんど毎回と言っていいほど懇親会が開催される。だが、さすがにその時間から食べたり飲んだりすると、翌日つらい。かといって予習復習に追われ、コンビニの総菜を買って帰る日が続くと、さすがにわびしくなる。入学前は家でご飯を作って食べるのが好きだったのに。
同じように、マンネリ化する食生活と勉強漬けの毎日に参ってしまっている同級生の女の子が何人かいた。
「ちょっとしんどいよね、この生活……」
「野菜が食べたい……」
そういうときは、土日の勉強会の後に、そのままスーパー経由でわが家に寄ってもらい、晩ご飯を作って、お酒を少し飲みながら互いに労をねぎらった。ボロいとはいえ、わが家は人が集まりやすい場所に立地していた。女同士だと1品ずつ、ちゃかちゃかと調理できて、いい気晴らしにもなった。何より「明日うちに寄りなよ、家飲みしようよ」と誘うと、掃除をするいいきっかけにもなったのだ。
かくして、汚部屋を普通の部屋に再生し続ける機会を、かろうじて保っていた。
瞬時の判断で、仕事のできる・できないは決まる
大学院に通っていると、気づくと紙類が山積みになっている。紹介された本、課題図書を全部買っていると、せっかく捨てた本棚をまた買い直すことになりかねない。だから、電子書籍や図書館が非常に役に立った。
とにかく、自分の手元にやってきたものを瞬時に「ゴミ/ゴミじゃない」に分別し、将来的にゴミになりそうなものは早い段階でさよならするように習慣づけた。
私が偉そうなことを言えた義理ではないが、今、何が欲しいかわからない迷える非エリート会社員の方がもしコレを読んでいたら、やみくもに動く前に、まず断捨離をすることをおススメしたい。とにかく過去からの蓄積、今の澱をいったんクリアにする。自分に何が不要かわかれば、自分に何が必要かということもわかるからだ。
こういう瞬時の取捨選択って、仕事の意思決定にもつながるのではないかと思う。そして、いらないものを捨てると福が入ってくる。
そんなわけで、あの家から引っ越して生活スペースが広くなった今でも、定期的に部屋の見直しを行っている。
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