(ユーラシアグループが発表した今年のトップ・リスク)
1. The Politics of Europe (迷走する欧州政治)
2. Russia (ロシア)
3. The Effects of China Slowdown (中国経済減速の影響)
4. Weaponization of Finance (アメリカが武器とする金融制裁)
5. ISIS, Beyond Iraq and Syria (イラクとシリアを超えるISIS)
6. Weak Incumbents (新興国の弱い現職指導者)
7. The Rise of Strategic Sectors (戦略部門の台頭)
8. Saudi Arabia vs. Iran (サウジアラビア対イラン)
9. Taiwan/China (中台関係)
10. Turkey (トルコ)
* リスクもどき=アジアのナショナリズム、イスラム国、産油国、メキシコ
ルーブル対ドル×石油1バレル価格=3600の法則
ちなみに昨年の『トップ・リスク2014』では、5位「産油国」→石油価格下落、7位、「アルカイダ2.0」→イスラム国の台頭、9位、「ブレるクレムリン」→ウクライナ問題、などと鋭いところを的中させている。上位(1位から4位)が来ていないけれども、⑤―⑦―⑨で2014年の3大リスクを当てているのだから、3連単はともかく3連複はしっかり押さえたといったところか。
2015年のリスクとしては、①欧州―②ロシアが本線となる。欧州がロシアに制裁を仕掛けて、ロシア経済が悲鳴を上げているのだが、その結果が欧州経済に跳ね返るという変なことになっている。その意味で、ぐっちーさんが年初から「本当に怖いのはロシア危機だ」と断言しているのはまったく同感だ 。
ロシアには、「ルーブルの対ドルレートと石油の1バレルあたり価格は、掛け合わせるといつも3600になる」という変な法則がある。石油価格が120ドルくらいの高値であれば、為替も1ドル30ルーブルくらいで安定している。ところが石油が60ドルにまで急落したから、為替もいきなり1ドル60ルーブルに下落してしまった。この先、石油が40ドルまで下がったら、為替は1ドル90ルーブルまで下げるかもしれない。
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