没入できるゲームに特化
──業績と株価はかつてない好調ぶりを見せています。この要因は何だと考えていますか。
大きく3つある。まず展開する各タイトルが好調ということ。複数のタイトルで一貫した上昇トレンドがある。特に韓国におけるメイプルストーリーの業況はよい例だ。
もう1つが2019年の下期に大きな戦略転換をしたことだ。われわれが得意なこと、つまり、深く没入した体験ができるゲームの開発への注力を決めた。ゲームのプレー方法を学びやすい一方で、マスターするのは難しいというものを指す。幅広い人にアピールできると同時に、何年も深くプレーをしてもらえる。メイプルストーリーは17年、アラド戦記は14年、そしてレーシングゲームの『カートライダー』は15年もの間、中国や韓国を中心にPCユーザーに親しまれてきた。
多くの業界他社と同様に、(簡単にプレーできるパズルなどの)カジュアルゲームや、1人でストーリーを進めるタイプのゲームも開発してきたが、そうしたタイトルの展開をすべて止めた。没入できるバーチャルワールドを体験できるゲームだけに注力することにした。われわれが切り開いた領域だからだ。その結果が今の業績に表れている。
3つ目がグローバルな産業の変化だ。エンタメ業界全体として、メディアはオフラインからオンラインへと移りつつある。つれて、映画や音楽、スポーツといった一方向のメディアから、ゲームや「TikTok(ティックトック)」のような双方向のメディアへの転換が進んでいる。
──こうした変化は新型コロナの影響も大きいですか。
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