動画配信との競争
──スカパーJSATの宇宙事業では、衛星から航空機に提供するWi-Fi需要が減退するなど新型コロナの影響を受けています。
数字だけ言うと、今期に関しては純利益80億円(前期比33.5%減)という見通しを出した。ただ、この数字はかなり保守的にみている。緊急事態宣言が終わり、徐々に動く人も出てきている。
確かに飛行機向けのWi-Fiは飛行機の本数が飛んでおらず、いったんは減っているが、徐々に戻ってきつつある。宇宙事業に関しては、2020年もこのまま凹み続けることはないだろう。(この1年半で3機新しい衛星を打ち上げた)新しい衛星をベースにした収益増も見込まれており、再び回復していく。
──衛星放送のスカパー!に目を向けると、巣ごもり需要が見られず会員数が減り続けています。
メディア事業は巣ごもり需要を期待していたが、やはり動画配信などとの競争があった。もちろん、テレビそのものはなくならない。われわれも動画配信はスカパー!オンデマンドをやっていて、例えば、(ドイツサッカーの)ブンデスリーガやプロ野球、都度課金は伸びている。新型コロナでスポーツや音楽イベントなど簡単には4万、5万人を集めるイベントは開催できない。そういうところで、われわれの視聴量も増やしていきたい。
6月末のスカパー!加入件数は純増だった。とはいえ、長期的に100万、200万と(会員数が)増えるかというとそういうものではない。いま10年、20年と加入しているお客さまにずっと入り続けてもらうのが重要だ。
──会員数減少に歯止めをかけるために必要なことは何ですか。
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