日本のオフィスや住宅はどのように変わるのか。建築界の第一人者、隈研吾氏に聞いた。
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──コロナ禍は、建築にどんな影響を及ぼしますか。
まず、都市の定義が変わる。われわれが今、都市と思っているものは20世紀に米国が定義した都市だ。オフィスや工場といった「大きな箱」をつくり、そこに人を集めて効率的に働かせている。郊外から都市へと人を送り迎えするのも電車や自動車という「鉄の箱」だ。
しかし、この都市の形ができてまだ100年ぐらい。日本がそうなったのは第2次世界大戦後だから数十年ぐらい。今回のコロナ禍により、そのような都市は時代遅れでその先を考えなければいけない、ということを突きつけられた。
──時代遅れですか。
大箱=効率的という大前提が崩れた。ICTが進化し、今はどこにいても仕事ができる。大箱に詰め込まれて働くことは、むしろストレスになる。これからは分散型のライフスタイルや働き方が基本になってくる。



















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