東京アラートも解除され、人通りが戻りつつある東京・銀座。そんな中、まばらにしか人が入っていない商業ビルがある。一等地の銀座1丁目で、中央通りに面して立つ「キラリトギンザ」だ。
エスカレーターで2階に上がると広い空きスペース。かつてジュエリー店が並んでいた空間だ。6階の着物店は看板だけで、中はもぬけの殻。飲食店が入っていた7階はシャッターが下りている。
最近撤退を決めたイタリアンレストラン「トラットリア・デル・パチョッコーネ銀座」を営業していたクオルスの高波利幸社長は、「こんなことになるとは。完全に想定外だった」と肩を落とす。何が想定外の事態を招いたのか。
パチョッコーネ銀座は、2014年秋、キラリトギンザの開業と同時にオープンした。高額な家賃にもかかわらず高波氏が入居を決めたのは、リーシング(テナント誘致)の際に提示されたビルの集客力から試算した売り上げに期待が持てたからだ。当時のリーシング資料には「銀座中央通りに残された最後の大規模開発」という威勢のよい文句が並ぶ。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら