コロナ危機の今こそ投資家の真価が問われる スペシャルインタビュー/DCMベンチャーズ 日本代表 本多央輔
freee、Sansanなど、日本発のユニコーンを立て続けに生んだ気鋭のベンチャー投資家が見通しを語る。
──直近の市場の混乱は、ベンチャーへの投資にどのような影響を与えるとみていますか。
リーマンショックのときと同じだが、ベンチャーに投下されるリスクマネーが減っていくだろう。
機関投資家はオルタナティブ投資を一定の割合に設定している。公開株が下落すれば、その分オルタナティブの比率が上がり、VCなどへの新規投資を絞ろうと動く。
日本のベンチャー投資は事業会社への依存も大きい。機関投資家よりも景気に敏感な彼らが、投資を絞り込むことの影響は避けられない。
VCファンドの数は今後減ると思う。リーマンショックでは、米国でも日本でも相当数のファンドが事業を畳んだ。既存のファンドも、ファンド組成のサイクルを延ばすことになるため、投資のペースを落とすだろう。投資判断をするファンドマネジャーの腕が試される時期だ。
DCMでは、昨年の米中貿易摩擦を受け、もともと経済の停滞を想定していた。9号ファンド(約800億円)と創業初期のベンチャーに特化したファンド(約100億円)の組成も早めに始めて、昨年末に完了した。今は新たな投資案件よりも、既存投資先の支援を優先している。
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