有料会員限定

「世界は戦時下にある、傍観者ではいられない」 楽天の三木谷浩史会長兼社長が語るコロナ危機

✎ 1〜 ✎ 11 ✎ 12 ✎ 13 ✎ 最新
拡大
縮小
写真は2019年に撮影したもの。本取材はビデオ会議システムを利用し、4月15日に実施した(撮影:今井康一)

特集「コロナ医療崩壊」の他の記事を読む

新経済連盟を通じた情報発信、政府提言に、個人で所有するホテルの無償提供。「対コロナ」に精力的に動く楽天の三木谷浩史会長兼社長は、今回の危機をどうとらえているのか。
週刊東洋経済 2020年5/2-5/9合併号
書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

――欧米では感染が急速に広がりました。現在までの日本の感染拡大防止策をどう評価しますか。

感染拡大の防止に失敗した欧米と比較しても仕方がないよね。今のところ、完全に封じ込めに成功したといえるのは韓国、台湾。これらの国と比較すると、日本はPCR検査の数が圧倒的に少なく、感染の実態がわかっていないのが最大の問題だ。

海外の経営者と話している中でも、「日本はなぜそんなに検査数が少ないのか」とよく言われる。意図的に隠しているんじゃないかと。1日の検査数を2万程度まで増やす議論もされているけど、5万、10万でないと話にならない。

大量に検査しない理由として、陽性者が病院に殺到して医療崩壊が起きる懸念が強調されている。だけど、それはホテルなどの別の施設を用意して隔離すればいいのであって、重症化しそうであれば病院で薬を試して、それでもダメなら人工呼吸器、という流れだと思う。そういうオペレーションは3~4日で確立できるはずなのに、今の行政にはスピード感がない。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
猛追のペイペイ、楽天経済圏に迫る「首位陥落」の現実味
猛追のペイペイ、楽天経済圏に迫る「首位陥落」の現実味
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
ホンダディーラー「2000店維持」が簡単でない事情
ホンダディーラー「2000店維持」が簡単でない事情
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
コロナ医療崩壊
インタビュー/仏パリ経済学校教授 ダニエル・コーエン
中国|危機はいまだ去らず
ドイツ|コロナ禍でも欧州の優等生
イタリア|名所から人影が消えた
インタビュー/経済学者・思想家・作家 ジャック・アタリ
イギリス|首相も感染の非常事態
アメリカ|ICU病棟の看護師が激白
アメリカ|黒人の高い死亡率
ベンチャーの新技術は切り札となるか
コロナとの戦いは続く
第2章 試される世界
疫病と人との歴史を腰を据えて学ぶ
楽天の三木谷浩史会長兼社長が語るコロナ危機
対策に限界、ついに休業も
実用化は早くても2021年
期待できる治療薬はどれか
感染拡大の行方を予測する
戦いの長期化を覚悟すべき理由
インタビュー/神戸大学教授 岩田健太郎
見えない敵の真実
インタビュー/WHO事務局長上級顧問 英キングス・カレッジ・ロンドン教授 渋谷健司
なぜPCR検査を受けられないのか
医療現場の絶体絶命
第1章 震える日本
コロナ医療崩壊
何もかも足りない! 医療現場の絶体絶命
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内