日を追うごとに、2008年の世界的な金融危機は、今日の経済的惨事に比べれば単なるリハーサルだったかのように見えてくる。現在発生している世界的な生産活動の短期的崩壊は既に、過去150年間に経験したどの不況にも匹敵するか、それ以上のものとなっているようにみえる。
中央銀行や財政当局は、打撃を和らげるために懸命の努力を払っている。しかし、先進諸国の資産市場は急激に落ち込んでいる。また、新興市場からは資本が驚異的なペースで流出している。深刻な経済不況と金融危機は避けられない。今、問われているのは、不況がどれほど深刻で、それがどのくらい続くかということである。
エイリアンの侵略のような経験
公的医療が直面する試練をどれほど迅速かつ十分に解決することができるかがわかるまでは、経済学者がこの危機の終焉を予測することは事実上不可能である。コロナウイルスに関する科学的な不確実性がとても大きいのと同様に、一般の人々や政策立案者がこの先数週間から数か月にかけてどのように行動するかについての社会経済的な不確実性も極めて大きい。
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