トランプには荷が重すぎるコロナとの戦い 救えたはずの多くの命が犠牲になった

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トランプ大統領は救える命を奪った。2020年1月1日撮影(写真:REUTERS/Tom Brenner)

ドナルド・トランプ米大統領は、大統領に就任してからの3年間を権力の強化に費やした。それにもかかわらず、この国が100年に1度の国難に立ち向かうにあたり、彼はその権力を行使することを拒否した。命をも脅かす新型コロナウイルス(COVID-19)がアメリカ国内に広がるなか、彼は現実から目を逸らし対応を先延ばしにすることを選んだのだ。

しかし、3月末にトランプ大統領の科学アドバイザーらは、15日間におよぶ自主的な実験から得られた証拠を大統領に提示していた。社会的距離を置くことを徹底した場所では、そういった制限を設けなかった場所と比較して、感染拡大のスピードが抑えられたというものだ。

この時点で米国における感染者数は10万人、死者数は1000人を超えていた。科学アドバイザーらのモデルは、もし人々が模範通りの行動をすれば米国内の死者を10万〜24万人に抑えることができるとし、世論調査からは人々が社会的距離をより長期にわたって維持したがっていることがわかると進言した。

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