トランプには荷が重すぎるコロナとの戦い 救えたはずの多くの命が犠牲になった

✎ 1〜 ✎ 500 ✎ 501 ✎ 502 ✎ 最新
拡大
縮小
トランプ大統領は救える命を奪った。2020年1月1日撮影(写真:REUTERS/Tom Brenner)

ドナルド・トランプ米大統領は、大統領に就任してからの3年間を権力の強化に費やした。それにもかかわらず、この国が100年に1度の国難に立ち向かうにあたり、彼はその権力を行使することを拒否した。命をも脅かす新型コロナウイルス(COVID-19)がアメリカ国内に広がるなか、彼は現実から目を逸らし対応を先延ばしにすることを選んだのだ。

しかし、3月末にトランプ大統領の科学アドバイザーらは、15日間におよぶ自主的な実験から得られた証拠を大統領に提示していた。社会的距離を置くことを徹底した場所では、そういった制限を設けなかった場所と比較して、感染拡大のスピードが抑えられたというものだ。

この時点で米国における感染者数は10万人、死者数は1000人を超えていた。科学アドバイザーらのモデルは、もし人々が模範通りの行動をすれば米国内の死者を10万〜24万人に抑えることができるとし、世論調査からは人々が社会的距離をより長期にわたって維持したがっていることがわかると進言した。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内