われわれは、1つではなく2つのパンデミックが巻き起こす不安に襲われている。第一は新型コロナウイルス感染症のパンデミックだ。われわれ自身、もしくはわれわれが愛する人々が、世界のどこであっても、近いうちに深刻な病に倒れて命を落とす危険性すらあることが、不安の原因となっている。そして第二は、第一のパンデミックが経済にもたらす影響に関する不安のパンデミックだ。
2つのパンデミックは互いに関連しているが、同一の現象ではない。第二のパンデミックにおいては、不安を煽るストーリーが極めて広く拡散し、われわれの多くは常にそのことを考えるようになっている。おそらく、何らかの策を講じなければ、新型コロナウイルス感染症の影響で一生かけて築いた財産を失うかもしれないというストーリーが原因となって、株式市場は急落を続けている。
しかし、新型コロナウイルス感染症そのものとは異なり、その不安感の原因は、どんな策を講じるべきかがわからないというところに存している。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
東洋経済ID 会員特典
東洋経済IDにご登録いただくと、無料会員限定記事を閲覧できるほか、記事のブックマークや著者フォロー機能、キャンペーン応募などの会員限定機能や特典をご利用いただけます。
東洋経済IDについての詳細はこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら