多数の慢性疾患患者や無保険者。米国の格差や分断をコロナショックは浮き彫りにした。
新型コロナウイルスによる死者が4万人を超え、世界で最多となっている米国。史上初めて全土50州で災害宣言が出され、この1カ月で約2200万人が失業保険を申請するなど、計り知れないダメージを受けている。
ニューヨーク(NY)州の死者は1万人を超えた。クオモ知事は4月12日の会見で「米同時多発テロを超えるほどの悲劇だ」と述べた。4月19日には1日当たりの死者が、4月2日以来で初めて500人を割り込んだが、依然として深刻な状況であることには変わりない。
コロナショックが浮き彫りにしたのは、米国の格差や分断だ。
米中西部のイリノイ州は4月10日、黒人の全体的な死亡率は白人の5倍も高いことを明らかにした。同州の公衆衛生担当責任者は会見で「アフリカ系米国人はもともと心臓病や脳卒中、がんなどの罹患(りかん)率が高い。加えて感染リスクが高い仕事に従事しており、無保険者が多いことなどが死亡率の格差につながっている」と話した。
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