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「内部留保課税」は不可能ではない? 成長志向改革の曲がり角 PART2|企業と税

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マンネリ気味で効果の薄い法人税改革はどこへ向かうのか。

(naka / PIXTA)

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「経済成長なくして財政再建なし」を掲げる安倍政権。その柱となる「成長志向の法人税改革」が曲がり角を迎えている。

税制改正を通じて企業の設備投資や賃上げを促進し、経済の拡大を狙ってきたが、企業は依然として国内市場の先行きを楽観できず、キャッシュを使うことに慎重な姿勢を崩していないからだ。

改革の効果の薄さを象徴するように、企業の現預金は過去最高の総額223兆円(2018年度末)まで積み上がった。成長志向の改革の筆頭として実施された15年度以降の法人税率引き下げは企業行動を変えたとはいいにくく、税収増の頭を押さえただけで「逆効果だった」と受け止められかねない状況だ。

昨年末にまとまった20年度税制改正大綱は例年どおり、成長志向の法人税改正案がズラッと並んだ。

自民党税制調査会の甘利明会長が注力したのが、M&Aへの減税措置だ。企業が設立後10年未満、非上場のベンチャーへの出資金を払い込む際、その出資の25%を課税所得から控除できるものだ。

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