毎年、年末が近づくと「税制改正」についての報道が多くなる。これは、与党の自民党と公明党が税制改正法案の骨格となる「税制改正大綱」をまとめる時期だからだ。税収は国の予算にも密接に関わるため、予算案を決める12月半ばまでにまとめられ、政府に渡される。閣議決定を経て政府の「税制改正の大綱」となる。
今回決まった2020年度税制改正のポイントを見ていこう。
生活に関わるものでは、寡婦・寡夫控除の見直しが最たるものだろう。これまでは子を持ちながら夫と離別・死別した女性に対して35万円の所得を税控除する制度だった。ただ、未婚のひとり親女性が適用外だったり、男性のひとり親の控除額が27万円だったりと平等性を欠いていた。これを所得が500万円(収入678万円)以下であれば一律で35万円の控除を認める内容に見直した。
個人の資産運用にも見直しが入った。投資では、NISA(少額投資非課税制度)が5年間延長され、制度内容も改まる。iDeCoなど個人年金の加入要件の緩和も実施する予定だ(→関連記事へ)。
愛煙家に対しては、安価なことから少しずつ人気が広がっているリトルシガー(軽量の葉巻たばこ)への税率を紙巻きたばこ並みにすることを盛り込む。
国際的な租税回避や脱税への対応が迫られている中、富裕層の海外での節税策にさらなる法の網がかかる。海外の住宅投資の償却費と国内での利益の損益通算を規制する(→関連記事へ)。さらに、海外に5000万円以上の財産がある場合に「国外財産調書」の提出が毎年義務づけられているが、申告漏れを防ぐ制度に見直す。
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