年収2億円超がゴロゴロ、米ゴルフ界の実態 「アメリカン・ドリーム」は日本とケタ違い

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米国のゴルフ界にはまさに「アメリカン・ドリーム」が存在する(写真:bst2012 / Imasia)

アメリカのゴルフツアーでは、日本でいう「賞金王」のことを、「Money Winner」という呼び名を使うのが一般的だ。「King(王)」ではなく「Winner(勝者)」。海の向こうでは「一番」を示すわかりやすい言葉らしい。

そのアメリカのMoneyWinnerはすさまじい。男子ツアーでは2004年にビジェイ・シン(フィジー)が1090万ドルあまりを稼いだ。為替レートが近年、大きく変動しているが、当時は1ドル=108円ぐらいだったので、10億円はゆうに超える。2013年の日本男子ツアー24試合を合わせた賞金総額が32億円ちょっと。ビジェイ・シン1人で日本全体の3分の1の賞金を稼いだという計算だ。

タイガー・ウッズは10億円超を3回も記録

トップこそシンに譲っているが、タイガー・ウッズは年間の獲得賞金1000万ドル以上を3回記録している。大会の賞金だけ、でこの金額だ。

日本の男子プロゴルフで史上最高の年間獲得賞金は、尾崎将司が1994年に稼いだ2億1546万円。ざっと200万ドルだ。ところが、アメリカでは2013―14年シーズンに200万ドル以上を獲得した選手は43人もいる。松山英樹は283万ドルでランク27位に食い込んでいる。

世界最高峰のツアーというだけあって、稼ぐ金額的にも日本とは段違い。日本も含めて米国以外の選手たちが米ツアーを目指すのは、賞金だけが目的ではないにしろ、プロである以上は大きな要素になっているのは間違いない。「稼ぐ」という点では、やはり「アメリカン・ドリーム」が存在している。

米国の女子ツアーで最高は2007年ロレーナ・オチョアの436万ドル。ただこれは別格な数字で、最近は200万ドル半ばぐらい。男子ほど日米の差は大きくない。それでも、日本男子の最高額と同じぐらいかそれ以上稼いでいる選手が毎年のようにいる。宮里藍は、賞金女王を争った2009年に151万7149ドルでランク3位になっている。日米女子両ツアーで、稼ぎまくっているのが韓国勢(系)。今年は賞金ランクトップテンに、日本では4人、米国でも4人が入っている。

数字がたくさん並んでしまって、目や頭が痛くなったら申し訳ない。この賞金額の違い、簡単に言うと「ゴルフの認知度の違い」にあるかもしれない。

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