パッティングの名手が自問する言葉とは? ストロークの迷いを絶ち切るスイッチ

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友利勝良は、寡黙なシニアツアーの選手である。温厚で朴訥な人柄ゆえ、日本だけでなく、海外赴任した日本人にも根強いファンがいる。その彼がしみじみとつぶやいた言葉が、ずっと響いていた。

「結局、最後はパッティングですね。それをここ数年、つくづく感じます」

この言葉だけなら、至極当然のことなのだけど、友利に言われると、ふと深読みしてしまったのである。そして、そうだ、そうなんだと閃いた。

ショットでは、いろいろな手が使える

「ショットならば、ボールを自在に曲げられる。ショートゲームでも、フェースの開き加減や球筋で、転がしもロブでもいろんな引き出しが持てる。けれどパッティングでは、スライス、フックでも、ストロークは同じですからね、引き出しを駆使して使い分けることができない。ただひたすら、忠実にまっすぐストロークする。距離感、スピード、読み。それらのすべてが備わって、成否が決まるわけなんだ」と、僕が一気にしゃべった。

「でしょう!」と友利が言った。どんなベテランでも、強い選手でも、ことパッティングだけは、なかなか思うようにいかない。だから、球聖ボビー・ジョーンズは「ゴルフという不思議なゲームの中で、もう一つ別の不思議なゲーム、それがパッティングだ」と名言を残しているわけだ。

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