歩く姿勢こそ、ゴルフ上達への道

72歳の私がプレーを続けられるワケ

「ゴルファーはいくつになっても、夢と希望は持ち続けるべきだ」。それを再確認する今日この頃です。

前にご報告しましたけど、今年の春、ひざを痛めて……というより長年使い続けた過労でね。そのため、ここしばらくは試合出場はドクターストップ。ゴルフのことしか頭の中にない自分にとっては今年の5月から9月までの間、そりゃ長い日々でした。

その間、ひざに負担のかからない筋力アップ、日課のストレッチは欠かしませんでしたけど、やはりプロゴルファーは試合に出て、見せてナンボの世界。試合に出ると出ないとでは心の張りが違うんですよ。

何年プロゴルファーをしていても、試合初日の1番ティーグラウンドの緊張感はいつものこと。前の晩から、そのティーショットの時間に合わせてコンディションを整えているのは当然のことです。多分、日頃鍛錬もしないで試合に出ても、面白くも何ともないでしょうね。

そんな気持ちで試合に臨んでいるわけですから、5カ月のブランクの後出場した9月のコマツ・オープンは、プロ入り以来初めて感じた、喜びよりも不安感でいっぱい。試合は3日間、それにプロアマ戦があるから都合4日間、みんなにご迷惑をかけないで4日間回れるかな? 今までには思ってもいないことを感じるんだね。

そのうえプロ仲間たちにもギャラリーにも「ひざのケガで老けたな」なんてところを、お見せするわけにゃいきませんよ。コマツ・オープンでは最終日、尾崎直道、渡辺司と回ったけど、優勝を狙う、直道や司と同じ歩調で気合を入れてラウンドしないといけません。

そんなとき、気がつくんですよ。人間は、楽をしようとする動物だから普段は足を高く持っていかないで地面すれすれに足を上げて歩いている。

「ゴルフは、急にうまくなったり下手になったりするわけでなく、日頃の努力や工夫の積み重ねが結果を生むんだよ」

いつも他人に言ってることを肌で感じるのが試合なんです。

大会は、多くが50代の選手の中、60歳の尾崎健夫が5年ぶりに優勝。自分は、大会初日と最終日が73で、エージシュートに一歩及ばず56位。ただ、その翌日のプロアマ戦では、69のエージシュートでチームは19アンダーで団体優勝、同じ組のみんなに喜ばれました。

この試合を終えて、つくづく自分はプロゴルファーだと思うのです。試合に出場できなかった日々は心晴れない日が続いたのに、4日間戦い終えたことで、今や、秋のビッグトーナメントが待ち遠しいのです。

72歳がシニアツアーで元気にプレーをしてます。時には、会場にお運びを。

週刊東洋経済 10月18日号より

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