JALのリストラは最終段階、クリスマスにストでも平常運航、労組に漂う無力感

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確かにJALの11年3月期の営業利益は期初計画の250億円に対して、10年4~9月期だけで1096億円となるなど再建が急ピッチで進んでおり、“最後の手段”であるはずの整理解雇実施の要件を満たしていない可能性がある。

また、CCUと日本航空乗員組合には、整理解雇の対象となる勤続年数の長い客室乗務員やパイロットの9割が所属しているため、「整理解雇=特定労組の狙い撃ちの図式が成り立つ」と見る向きもある。

ただ、CCUは「人員が減って、有給休暇が取れない」ことも解雇反対の理由に挙げている。有給休暇は労働者の権利だが、政府の介入で再建に取り組む会社の実情を考えると、休暇以外に考えるべき問題がありはしまいか。

JALでは来年2月から、客室乗務員が搭乗口ゲートの受付も兼務し、搭乗券のチェックや手荷物の預かりを行うと報じられた。人減らしの後で仕事が増えるのは、一般企業なら当たり前の話だが、プライドの高い客室乗務員が給与体系の低い地上職の仕事を肩代わりするなど、倒産前には考えられなかったことだという。

JALは普通の会社へと、痛みを伴いながら脱皮を始めたばかりだ。

(東洋経済HRオンライン編集部)

人事・労務が企業を変える 東洋経済HRオンライン

 

 

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