しかし、手厚い産休制度があっても、実際に産休を取得しにくいならば意味がありません。産休が取りやすいか否かを確認するためには、取得者数をチェックしてください。『就職四季報女子版』には1年間に産休を利用した人数が掲載されています。
同業他社や女子社員数が同規模の企業と比較して取得者が極端に少なければ、産休を取りにくい可能性があります。マタハラの起きやすい企業かもしれません。百貨店各社は取得者が多い傾向がありますが、大丸松坂屋百貨店は取得者数を公表していません。理由が気になるところです。
女性の多い会社が充実しているとは限らない
Q2:子どもが生まれた後も働き続けたいと思います。子育て支援に熱心な会社を見つけるにはどうすればいいですか。
子育てについて知りたいときは、『就職四季報女子版』の【育児休職期間と取得者数】を見ましょう。育児介護休業法によって、子どもが満1歳になるまで(保育園に入れないなど、特別な事情がある場合は1歳6カ月になるまで)育児休暇を取得できることが定められています。
しかし、会社によっては育児介護休業法の規定以上に休暇を取得することが可能です。じっくりチェックしてください。たとえば、大丸松坂屋百貨店は「6歳の4月末まで」と記載されています。同社の育休期間は他社よりもひときわ長いのです。『就職四季報女子版』を見ると「3歳になるまで」としている企業は少なくありません。
産休と育休の両方について言えることですが、女子社員が多い会社の制度が特に手厚いということはありません。東洋経済の調査では、全社員のうち女子社員数が80%を超える企業はハニーズ、レリアン、ヴァンドームヤマダ、JPホールディングス、チュチュアンナの5社ですが、レリアンの育休がやや長い程度で、そのほかの企業は法定どおりの制度を設けているだけです。
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