「勝ち組」日立・東芝と「負け組」ソニーを分析 進む家電の2極化、負け組に明日はあるか

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半導体などの装置産業は、製造するための工場や機械などに膨大な固定費がかかりますが、損益分岐点を超えると大きな利益を生むことができます。ですから、たくさん作るほど、利益がうなぎ登りに上がっていくのです。

一方、苦戦しているのは、テレビやパソコン、白物家電などが含まれる「ライフスタイル」です。前の期は351億円の営業赤字となり、この期も293億円の赤字を計上しました。やはり、差別化の難しいBtoCではなかなか利益が確保できないでいるのです。

BtoCに主力を注ぐソニーは大苦戦

次に、独り負けしているソニーの業績を見ていきましょう。益計算書(18ページ)を見ると、同社の2014年9月中間決算は、4年連続の最終赤字となりました。

売上高は、前の期より7.2%増の1兆9015億円。ところが、売上原価と販管費が膨らんだため、営業利益は、前の期は139億円の黒字を出していたのが、この期は855億円の赤字を計上しました。最終損益である四半期純損失も、前の期の62億円の赤字から、この期は1200億円の赤字となり、マイナス幅が拡大しました。

なぜ、ここまで悪化し続けているのでしょうか。セグメント情報(22ページ)からもう少し詳しく見てみますと、大きく営業利益を落としているのは、スマートフォン事業などが含まれる「モバイル・コミュニケーション」です。前の期は213億円の黒字を確保していましたが、この期は1747億円の赤字を計上しています。

これは、収益が悪化したことで1760億円の減損が発生したためです。スマホ事業が苦戦している様子がうかがえます。

稼ぎ頭は、ソニー銀行やソニー損害保険などが含まれる「金融」で、914億円の営業黒字となっています。主力の家電製品やモバイル製品よりも利益を上げていますね。

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