維新の党、小沢鋭仁氏優遇の結末は? 山梨県の公認を巡って起こったドラマ
2012年の衆院選でも、小沢氏は山梨1区に出馬しながら、南関東ブロックの1位に優遇されている。当時、「民主党政権で環境大臣まで務めたものの、民主党の不人気で当選が危なくなった。そこで日本維新の会の結成に参加したが、自民党に吹く追い風の前でまたもや当選が見込めない。そこで橋下氏に泣きついた」と言われた。
この時も当然、党内から不満が出た。特に旧太陽の党の関係者から、「どうして小沢氏を優遇しなければならないのか」という声が強かったという。
それでもブームに乗った2012年の衆院選では、維新の党の前身である日本維新の会は南関東ブロックで5議席、近畿ブロックでは10議席を獲得した。しかし今回の衆院選では維新に追い風があるとは限らない。
維新の党内からは不満の声
2012年の衆院選で日本維新の会が選挙区で得た得票数の割合は全体の11.6%で、比例区は20.3%。これが2013年の参院選になると、7.25%と11.94%に落ち込んだ。その後、日本維新の会は次世代の党と別れ、結いの党と合併したが、おおまかな傾向は変わらないだろう。
「2012年の衆院選では、近畿ブロックの1位は東国原英夫氏。東国原氏は前宮崎県知事で関西とは縁がないが、元芸能人ということで得票が期待できた。小沢氏にはそれがない」
「小沢氏がそもそも党の幹部なら、支持の少ないブロックで票の掘り起こしをすべきだ。自分だけ当選が約束されて、それでいいのか」
公示の前日だけでも、党内からさまざまな不満の声を聞いた。自ら生き残るために選挙区を手放した結末は、次の選挙で明らかにされるだろう。
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