ニュースでは伝わらない「ウクライナ人の叫び」 記者軍団が現地の人のリアルを世界に発信

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「私のモチベーションは、人々の魂に正義の炎を呼び起こすことです。他人の命を奪う権利があると考える人たちの居場所は世界のどこにもないはずです」(ターニャ・グシチナ/イラストレーター)

「私ができる最高のこと――つまり絵を描くことでウクライナとウクライナの人々を応援したいのです。ストーリーを語る人たちが受けた痛みや災厄は私のものでもあります」(ボロヴィク=サモレフスカ・ウラジスラヴァ/イラストレーター)。

ハリコフに住む25歳の大学院生は、爆発やビルの倒壊現場で被害にあった人の救出に携わっている(イラスト:Galochka Ch.)

「それぞれの人が語る一言一句に涙が出ます。だからこそ一人でも多くの人にこのストーリーを知ってもらいたいと思います」(オクサナ・マムチェンコワ/編集者)

「すべてのインタビューは私にとってかけがえのないもの。緊迫した状況のなかで私は息子の世話をし、不足している薬を探したりしなければなりません。でも自分の話では泣けないから、人の話を聞いて泣くんです。私は以前から人間の物語の力を信じていましたが、今、その力をさらに強く感じています。人間の物語は、どんな統計よりも戦争の真実を表します。だから私はできる限りこの仕事を続けるつもりです」(アナスタシア・コバレンコ/レポーター)

「人と話していると生きていることを実感します。耳を傾け、物語を記録し、ウクライナからの声を少しでも多くの人に伝える――このような機会に恵まれたことに感謝しています。砲撃の中で生活する人々とのコミュニケーションは、痛みだけでなく、感動も与えてくれます。地獄のような状況にあっても動物を助け、破壊された家の瓦礫の下で本を書き、弱者をいたわり、冗談を言い、勝利を信じる。それは精神と愛の驚くべき力です」(マリー・バンコ/レポーター)

どの人も自分の使命というものを強く感じているようだ。彼女たちは実際に銃を手に戦線に臨んでいるわけではないが、自分がもっとも貢献できるやり方で参戦しているといえるのではないだろうか。

ウクライナ人とはどういう人たちなのか

今回の侵攻が起こるまで、日本人にとってウクライナはなじみの薄い国だった。ウクライナ人とはどういう人たちなのか、理不尽に戦禍に放り込まれてしまった現況にどのように対処し、何を望んでいるのかヴィシニツカさんに聞いてみた。

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