トヨタ新車販売店が旧車レストアに注目する理由 神奈川と富山のディーラーの絶版車サービス
近年、盛り上がりを見せる国産旧車ブーム。1960年代のスポーツカー、例えばトヨタ「2000GT」などは昔から多くの愛好家に支持を受けていたが、最近では1980年代から2000年代後半に生産されたモデルも注目されはじめ、人気の車種が拡大してきた。そうした傾向により、より多岐にわたるモデルの中古車価格が高騰するとともに、レストアや交換部品の市場も活況ぶりをみせている。
そんな中で最近は、自動車ディーラーが古いモデルのレストアを手がける事例も見かけるようになってきた。例えば、神奈川県の「トヨタモビリティ神奈川」と、富山県を拠点とする「ネッツトヨタ富山」。いずれも古いトヨタ車などを修復する事業を展開するが、新車販売を主な生業とするはずの自動車ディーラーが、なぜ今、旧車のレストアを手がけるのか。
ビンテージカーの一大展示会「第13回ノスタルジック2デイズ(2022年2月19日~20日・パシフィコ横浜)」に出展した2社に、それぞれの活動内容や目的などについて聞いてみた。
トヨタモビリティ神奈川のサービスについて
トヨタモビリティ神奈川(会社名:神奈川トヨタ自動車)の展示ブースには、4台のトヨタ製ビンテージカーが並べられていた。高級セダンの1955年製「トヨペット クラウン(以下、クラウン)」、商用トラックの1959年製「トヨペット スタウト(以下、スタウト)」、クーペモデルの1973年製「カローラレビン」、スポーツセダンの2000年製「チェイサー ツアラーV」だ。いずれも、もともとは同社の顧客がオーナーだった車両だという。
同社がレストア事業を手がけるようになったのは、今回展示したクラウンがきっかけだ。クラウンは、2018年に登場した15代目の現行モデルまで続くロングセラー車だが、その初代にあたるのがこのモデル。しかも展示車は、生産から約67年経った現在でも、現役で走ることができる貴重な1台だ。
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