三菱自動車「ラリーアート」ブランド復活の真意 第1弾はトライトンとパジェロスポーツを発表

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ラリーアートブランド復活第1弾としてピックアップトラックの「トライトン」と、ミッドサイズSUVの「パジェロスポーツ」に特別仕様車「ラリーアート」を設定(写真:三菱自動車)

ラリーアート復活を三菱自動車工業がタイで発表し、タイ・バンコクで開催された「第38回タイランド・インターナショナル・モーター・エキスポ2021」に車両を出展した。その第1弾として、東南アジアなどの海外で販売されるピックアップトラックの「トライトン」と、それをもとにしたSUV(スポーツ多目的車)の「パジェロスポーツ」に特別仕様車を設定した。ラリーアート仕様であることを示す車体外装への装飾や専用のアルミホール、また室内にもラリーアートのロゴを用いるなどしている。

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新生ラリーアートと称するラリーアート復活の動きは、当面、アクセサリー商品の販売を中心とするようだが、三菱自動車の加藤隆雄社長は、「ブランドスピリットを感じられる活動を検討している」と述べている。

ラリーアート誕生の歴史

ラリーアートとは、三菱自動車がラリー活動を行うため1984年に設立し、自動車メーカーチームとしての競技参戦のほか、競技用部品の開発、また三菱自動車のクルマで競技に参加する人々への支援などを行ってきた。しかし2010年に業務の縮小を余儀なくされた。

往年のラリーアートモデルを沸騰とさせるサイドデカールをはじめ、三菱自動車らしさを印象づけるラリーアートロゴ入りマッドフラップを採用したエクステリア(写真:三菱自動車)

三菱自動車は、自社の知名度向上を目指し、1960年代から国際ラリーへの参戦を摸索した(1960年代はまだ三菱重工の自動車事業部)。そして1967年に、当時の「コルト1000F」でオーストラリアのサザンクロスラリーに出場し、小排気量クラスで優勝する。1970年代になると車両を「ギャラン」に替え、これをアンドリュー・コーワンが操り、1972年に同ラリーで総合優勝を果たすのである。そのときの競合は、日産の「フェアレディZ」だった。

オーストラリアのサザンクロスラリーはもちろん、ケニアでのサファリラリーやモナコでのモンテカルロラリーなど、世界有数のラリー競技はそれまで個別に開催されてきたが、1973年から世界ラリー選手権(WRC)が制定され、年間を通じたシリーズ戦が組まれた。しかし、1970年にアメリカ・カリフォルニア州で持ち上がった排出ガス対策で、国内の自動車メーカーも一様に競技活動を中止せざるをえなくなったのである。

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