昨対200%「ハイラックストラック」が爆売れの訳 若者人気が急上昇!大ヒット「3つの背景」
最近、週末になると首都圏から湘南や房総方面のレジャーに出かけるトヨタのピックアップトラック、「ハイラックス」の姿をよく見かける。ハイラックス人気が、全国各地でじわじわと広がっている印象だ。
初代ハイラックスは、1968年にボンネットトラックの日野「ブリスカ」とトヨペット「ライトスタウト」を統合した後継モデルとして登場した。トヨタが企画し、日野が開発したピックアップトラックだ。
現行モデルは、2015年5月にタイや南米など海外市場を優先して発表された8代目で、日本向けはタイの生産拠点であるトヨタモータータイランド・バンポー工場から輸入し、2017年9月から発売されている。これが売れているのだ。
そこで国内販売台数についてトヨタ本社に問い合わせてみたところ、次のような回答を得た。
2017年10~12月:1040台
2018年:6730台
2019年:6410台
2020年:6340台
2021年:1~6月:6089台
直近の2021年を月別で見ると1月:969台、2月:990台、3月1430台、4月930台、5月900台、6月870台。半年の合計では6089台となり、半年時点ですでにこれまでの年間販売台数に到達している状況だ。
こうした数字で明らかなように、今ハイラックスブームが到来しているといえる。背景に大きく3つの理由が考えられる。
背景1:アウトドア&キャンプブーム
周知の通り、2010年代中頃から登山、ハイキング、釣り、キャンプなどアウトドア志向の娯楽が、定着してきた。ファミリーのみならず、1人でアウトドアを楽しむ人が増えていることも、ここ最近のムーブメントである。
そんな中で、各種の用品や衣料などに求められるようになったのが、実用性に優れたいわゆる「ギア」としての機能だ。
ここからさらに発展したトレンドとして、山や海で実際に使用するのではなく、通勤や通学、買い物などでの利便性が上がるファッション感覚での「ギア感」を念頭に置いた、機能美を追求する商品も増えている。
こうした風潮がクルマにも反映されるようになり、自動車メーカー各社はSUVラインナップを拡充している状況だ。
しかし、クロスカントリー4WDとも呼ばれる、ラダー(梯子型)フレーム構造を持つ本格的なオフロード4WDとなると車種は絞られ、トヨタ「ランドクルーザー」、同「ランドクルーザープラド」、スズキ「ジムニー」、そしてジープ「ラングラー」という定番商品にスポットがあたっている。
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