「ランドクルーザー」14年ぶりの新型に見る課題 ラダーフレーム、非電動化…守る“らしさ"
トヨタは2021年6月10日、新型「ランドクルーザー」をオンラインで世界初公開した。これまでの「200系」に代わるモデルで、「300系」となるモデルだ。
このニューモデルを詳しく見ていく前に、まずはランドクルーザーというクルマの歩みに触れておこう。
“ランクル”と呼ばれ親しまれているランドクルーザーシリーズは、1951年に「トヨタ BJ型」の名で誕生。70年にわたり、世界中のあらゆる道をユーザーとともに走り続けてきた4輪駆動車だ。
「BJ型」は警察予備隊向けに開発されたものだったが(採用は叶わなかった)、初めて富士山6合目までの登坂に成功した自動車となるなど、厳しい環境下でも高い走破性を発揮。国家地方警察のパトロールカーとして導入され、実績を積む。
“陸の巡洋艦”を意味するランドクルーザーに改称されたのは1954年。以降、累計約1040万台、年間30万台以上が生産され、世界170の国と地域で愛用されている。
その後、いくつかの派生車種の登場やモデルチェンジを経て、現在は1984年に登場したヘビーデューティー型の「70系」と2009年に登場したライトデューティ型の「ランドクルーザー プラド(150系)」、そして2007年に登場したステーションワゴン型の200系を市場に応じてラインナップ。
今回フルモデルチェンジされた300系はこの200系の後継となるモデルで、最新技術が満載されたランドクルーザーシリーズのフラッグシップだ。
オフロード走行を考慮した機能美
エクステリアは、ランドクルーザーのヘリテージを継承しつつも、オフロード走行時にダメージを受けにくいようにランプ位置やバンパー造形を考慮。インテリアは、悪路状況でもクルマの姿勢を捉えやすい、水平基調のインストルメントパネルが採用されるなど、オフロードカーとしての機能美が追求される。
車両サイズなど詳しいスペックはまだ発表されていないが、悪路走破性を重視し、全長・全幅・ホイールベースなどの各サイズと、ディパーチャーアングル・アプローチアングルは一部グレードを除き、従来型を踏襲すると説明された。
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