「シリア兵がロシア軍に参加」の先に考えうる懸念 中国の役割めぐり橋下徹氏と櫻井よしこ氏が激論
佐藤氏:今、ウクライナ国民が連帯をして国際社会の支援のもとに一生懸命頑張っている。これは非常に尊いと思う。しかし、首都包囲作戦で、チェチェンでのじゅうたん爆撃のようなことも起きるかもしれない。そのときに、NATO、特にヨーロッパは、見殺しにしていいのかという議論は絶対起きるはずだ。起きないとおかしい。そういう(介入の)姿勢を示すことで政治的妥結というものが次第に生まれてくる。
ロシアへの経済制裁に対して、中国の役割とは
橋下徹氏(元大阪府知事・元大阪市長・弁護士):経済制裁が速く効果的にロシアに効くかは中国の態度ふるまいかんではないか。櫻井さんのような戦略は確かに正論、王道だ。経済的に追い詰めてプーチン政権を瓦解させる。これが一番だと思うが、これを早期にやってウクライナの人たちの犠牲をなるべく最小限にしようと思えば、中国をロシアから西側のほうに引き込んでこなければいけない。櫻井さんはもう芯からの中国嫌いだから、絶対中国にお願いするなどということはやりたくないという気持ちはわかるが。
櫻井よしこ氏(国家基本問題研究所理事長・ジャーナリスト):橋下さん、あなたは、私の言ったことを2つ読み違えているので、それを訂正する。まず、ウクライナに対して経済制裁だけでプーチンを追い詰めるとは、私は言っていない。NATO、アメリカ、日本でさえも、日本はものすごい限界があるが、戦闘に役立つことをどんどんやっている。
橋下氏:中途半端だ。肝心なことはやらない。
櫻井氏:中途半端とあなたは言うが、今すごくやっている。
橋下氏:(NATOは)戦闘機送らないではないか。
櫻井氏:経済だけではない。それと、私が中国が嫌いだから中国に仲裁を頼まないと。私は嫌いとか、好きとかの感情論でこの話をしたことはないつもりだ。中国が嫌いだからではなく、中国に仲介を頼んでもよいことはないと思っているからだ。