「不良」社員が会社を伸ばす 太田肇著
「やらされ感」に支配された優等生のやる気と「やりたい感」に突き動かされてきた不良型モチベーションの違いを、JR福知山線の脱線事故や阪神大震災などの対応を例に解説している。企業が求める本物の「やる気」がどちらかは、論じるまでもない。
組織論や個の視点からの著書を重ねてきた著者が語る、「不良」が排除されてきた組織の論理や人事部の損得勘定は、説得力があり分かりやすい。
しかし、それではもう立ち行かなくなっているのが現実だ。
ME革命、IT革命という技術革新の波により、「知識社会」は確実に「知恵社会」へと変化している。それは同時に「能力革命」とも呼ぶべきパラダイムシフトの真っ只中でもある。
時代が変われば社会が変わり、求められる人材も変わってくる。そして、なにより適材適所--タイトルこそ痛快だが、実は普遍的な論理が展開されている点が、この本一番の魅力だろう。
(フリーライター:小島知之=東洋経済HRオンライン)
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