日本は最重要市場の一つ、新薬開発で積極的に投資--米メルク エグゼクティブ・バイスプレジデント アダム・シェクター

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 こうした取り組みにより、13年までに、医薬品・ワクチンの全社売り上げに占める新興市場の割合は25%以上に拡大する見込みだ。

──日本市場の位置づけは。

両社の合併により、新生MSDの売り上げ規模(09年)は国内第8位、社員総数は4500人になった。日本では5年以内に上位3位に入る目標を掲げている。日本は単一国としては米国に次ぐ売上高であり、全売上高の9%を占める重要な市場だ。しかも、成長性の高い市場として位置づけている。

──総人口の減少や医療費抑制政策の継続など、日本市場の環境は決してよいとは思えませんが。

高齢者人口の増加がかなりのスピードで続いていくとともに、治療が必要な慢性疾患を持つ患者さんも増えていくことが明らかだ。今後10年にわたって、循環器やがん、中枢神経領域などは日本でも伸びる分野だととらえている。そこに新薬を積極的に投入していく。昨年12月に投入した糖尿病治療薬ジャヌビアは、10年ぶりの新しい作用メカニズムの新薬であり、革新的な医薬品の代表例だ。一方で、皮膚T細胞性リンパ腫治療薬ボリノスタットの承認申請をしたように、希少疾患治療薬の開発にも力を入れていく。

グローバル開発に参画3年間で15品目申請へ

日本市場の成長性が高いと見ている証拠に、日本では両社合併に伴う人員削減は早期退職プログラムに応募する形での4%削減にとどまっている。日本ではむしろ、新薬開発のための投資を継続的に増やしていくというスタンスだ。

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