モノレールvs京急、羽田空港をめぐる鉄道アクセスの攻防が激化

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京急は「何も決まっていない状況では動きようがない」と静観するが、両駅を抱える大田区は「区内の鉄道での移動が便利になる」(まちづくり管理課)という理由から実現に前向きだ。事業費1080億円、事業主体の累積赤字を24年で解消といった具体的な試算も行い、「2015年までには整備に着手したい」(同)と意気込む。

東急と京急では線路幅が異なり、列車の直通運転自体はできないが、「利便性確保のため、蒲田駅の同一ホーム上で簡単に乗り換えできる計画」(同)という。

さらに京急が強化を狙うのが都営浅草線、京成電鉄を経由した成田空港への乗り入れだ。7月にデビューした京成の新型スカイライナーは日暮里駅から成田まで36分というスピードを売りにする一方、羽田-成田間を結ぶエアポート快特の所要時間は110分。浅草線内で停車駅が多いためだが、追い越し路線を設置して高速運転を可能にすれば、両空港間を65分で結べるという試算もある。

また、浅草線の宝町駅付近から東京駅に接続する構想もある。実現すれば、東京-成田間が40分、東京-羽田間が25分という短時間で結ばれる。政府・与党は両空港間を1時間以内で結ぶことを目標に、押上-東京-泉岳寺間に新線を建設することも検討中だ。

首都圏空港の活性化を機に、鉄道整備からも目が離せなくなってきた。

(大坂直樹 撮影:今井康一 =週刊東洋経済2010年11月6日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。


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