チームの業績を引き上げる、2つの秘策とは? 脳の「ワーキングメモリ」を活性化させよう
――余計なストレスを脳に掛けないためには街づくりも重要です。東京の印象はどうですか。いろいろと分かりにくくてストレスになったのでは?
東京は非常に緑が多いというのが私の印象です。都心部にも公園がありますよね。例えば成人がオフィスでランチをとる時に30分間あるのであれば、自然の環境の中で食事をする方が、パソコンの前やレストランで食事をするよりは、ワーキングメモリを向上させます。
――自然の中で食事をするといっても、スマートフォンを見ながら食事をしている人も多い。それでも大丈夫ですか。
できればスマートフォンを見ないようにして欲しいですが、それは簡単ではないので、ほどほどにすればいいと思います。ただ就寝前にはスマートフォンやパソコンは見ないほうがいいと思います。
というのはブルーライト見ることによって、メラトニンに影響を与えてしまうのです。メラトニンは睡眠サイクルと非常に関係がありますので、ベッドに入る前にスマートフォンをチェックしてメールに返事をしよう、と考える人が多いのですがそれは止めたほうがいいです。
睡眠とワーキングメモリの関係は、密接です。十分に睡眠をとれていないと、ワーキングメモリが十分に働かなくなります。人とコミュニケーションをする際に、言語を使う能力と情報を処理するプロセスを、二つ同時にやらなければいけない。しかし、疲れてくると、言葉が出ない、覚えられない、うまく反応できない、などさまざまな問題が起きます。十分な睡眠のために、就寝前にはスマートフォンを見てはいけません。
寝室にパソコンを持ちこまない
――常時ネットに接続している社会では、意識的にワーキングメモリを確保しない限り、相当な危険にさらされているわけですね?
意識する必要があります。ベッドルームにはパソコンを持ちこまない、などのルールを決めないと、どうしても持ちこんでしまいがちです。私自身も非常に大変ではあるんですけど、寝る時には電話を切ってパソコンを別の部屋に置く、と決めています。
だからといって、テクノロジーを否定するわけではありません。私はテクノロジーを積極的に使うべきだと考えており、ある意味でテクノロジー信奉者です。
ITを駆使することによってワーキングメモリに余裕を作り出せます。たとえばスケジュール管理はスマートフォンがやってくれるということで、記憶するための領域を空けておくことができます。それによってワーキングメモリは向上できると考えています。
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