メルコ・クラウンが「着物」を支援する理由 マカオ最大のカジノが日本でのCSRを強化

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「ファンタジーと思っていることを現実化しますよ」というメッセージです。もし私が若いデザイナーだったとすれば、そのデザインを評価をされて有名なデザイナーであるコシノ・ジュンコさんの会社のインターンシップに参加できるとしたら、どんなにうれしいことでしょう。これこそが「DARE TO DREAM」だと思います。

MCEは以前から日本を支援してきた

――着物生地を使った作品の数々は、マカオのカジノなどで使用したらどうでしょうか。

可能性はなんでもあります。非常に素敵なことなので、ぜひコシノ・ジュンコさんとも、その話をしたいと思います。

私たちの考えは、こうしたイベントを単発で支援しようというものではありません。継続的に支援を行っていきます。ぜひとも、日本の着物の将来をつくりあげていく道づくりを支えていきたい。

私は、個人的にも着物が大好きです。私が日本に住んでいたときにはいつも着物を着ていました。こんなに美しいものですから、おそらく、誰もが好きなのではないでしょうか。もちろん、この支援は私個人がやっているのではなく会社全体としてやっていることで、私はその責任者としてやっているに過ぎません。私の後にはCEOであるローレンス・ホーがおります。彼は、日本のことが大好きで、これまでに何度も日本に来ております。

――日本でもカジノを含むIR(統合リゾート)が解禁されるかもしれない。そのタイミングをみて、日本でのCSR活動を強化しているようにみえるが。

そうではありません。あまり公表をしていないのですが、東日本大震災があったようなときにも、日本への支援をしております。ぜひ継続的に日本の文化を守り発展させていくこと、若い才能を支援することに協力していきたく考えています。

山田 俊浩 東洋経済 記者

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やまだ としひろ / Toshihiro Yamada

早稲田大学政治経済学部政治学科卒。東洋経済新報社に入り1995年から記者。竹中プログラムに揺れる金融業界を担当したこともあるが、ほとんどの期間を『週刊東洋経済』の編集者、IT・ネットまわりの現場記者として過ごしてきた。2013年10月からニュース編集長。2014年7月から2018年11月まで東洋経済オンライン編集長。2019年1月から2020年9月まで週刊東洋経済編集長。2020年10月から会社四季報センター長。2000年に唯一の著書『孫正義の将来』(東洋経済新報社)を書いたことがある。早く次の作品を書きたい、と構想を練るもののまだ書けないまま。趣味はオーボエ(都民交響楽団所属)。

 

 

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