最大級のMICEイベント、日本流でおもてなし しぶ~い国際学会が注目を集める理由
今、東京・千代田区の東京国際フォーラムに行くと、国際色豊かな光景に驚くかもしれない。
4月2日から6日まで開催されている国際眼科学会(WOC2014)。1857年にベルギーで1回目が開催された、世界で最も歴史のある国際学会だ。日本では1978年の京都大会以来、2回目の開催となる。初日のオープニングセレモニーには皇太子が参列され、国を挙げての歓迎を印象づけた。
会議ではiPS細胞による網膜疾患の治療、角膜再生医療、3Dハイビジョンを活用した遠隔医療システムなど、眼科研究の最新テーマが報告される。世界には約4億人の視力障害者がいると言われており、アフリカなどの新興国では失明予防が大きな課題となっている。同学会は、世界がこうした課題にどう向き合うのかを話し合う重要な会議になる。
5日間で1万8300人が参加
しかし、この学会が関心を集めている理由は議題の重要性だけではない。その規模も注目に値する理由なのだ。
6日までの会期中、参加予定人数は約1万8300人。過去に日本で開かれた国際学会の中で最も多い。2012年秋に同じ東京国際フォーラムで開かれた国際通貨基金(IMF)・世界銀行総会でも、参加者は約1万1600人だった。
今、日本はMICE(マイス)事業=Meeting(会議)、Incentive(報奨旅行)、Convention(国際会議)、Exhibition/Event(展示会・イベント)に力を入れている。今回の学会はこうした観点からも過去最大級のイベントなのだ。特に海外からの参加者が多く、133の国と地域から8000人以上が参加する。
参加者が増えたのは、眼科分野の裾野が世界的に広いことの証左だが、「海外からの参加者は、そもそも日本に来てみたかったという人が多い」と、WOC2014の会長を務める大鹿哲郎・筑波大学医学医療系眼科教授は語る。
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