レアアース問題の急所、白熱する日中「ハイテク磁石」戦争

世界を見渡せば、近年の価格上昇やHV・EV関連需要への期待などから、複数のレアアース開発計画が進行中だ。来年には、米国モリコープ社がかつて世界最大の生産を誇ったマウンテンパス鉱山(カリフォルニア州)の採掘を再開し、豪州でも現地鉱山会社が年後半に生産を開始する予定。また、住友商事はカザフスタンでウラン鉱石の残渣(ざんさ)からレアアースを回収するプロジェクトを進めており、来年から一部を日本に輸入する。

しかし、こうした国々からの調達も当初は供給量が限られ、中国への極端な依存構造がすぐに是正されるわけではない。「7月以降は輸入量が極端に細ったため、どの業界も(レアアースの)在庫を消化してしのいでいる。使える在庫があった分だけ、今年はまだまし。中国が今年並みの輸出枠を据え置いたとしても、来年はモノ不足と価格高騰がさらに深刻化する可能性が高い」(輸入商社の担当者)。

日本の製造業にとって、レアアースをめぐる厳しい戦いが続く。

(渡辺清治、西村豪太、山内哲夫 =週刊東洋経済2010年10月9日号に加筆)

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